旅の<前編>ポルトガルから、約1時間のフライトでモロッコに到着です。
23時過ぎに空港に着く便だったため、空港からすぐ近くの送迎付きホテルを予約しました。
入国審査の列に並んでいると、日本人のかわいい女子に話しかけられました。
世界一周旅行中で、本当は夕方にモロッコに着くはずが、トラブルで夜中に着くことになってしまったそう。
市内に着いてからホテルを探そうと考えていたらしく、どうやらお困りの女子。
これから移動すると確実に夜中1時を過ぎます。
そんな遅い時間にかわいい子が一人で歩くなんて、よくないと思う!
しかも、両替もできていないと。
…そもそも市内に移動できなくないか?
詰んでます。
モロッコは現金社会です。
ホテルも、宿泊費の税金分は現金支払いで、ところが多いです。
…大丈夫かな。
心配すぎます。
そのまま放ってお別れするのも気が引けて一緒に作戦会議。
結論、私が予約していた部屋に2人で泊まり、宿泊費の半額を日本円で私に払う方法が確実だしお互いメリットがある、となりました。
解決策を見つけて空港から外へ出ると、ヨーロッパの面影はすっかり消え去り、夜中でもわかる南国の景色と特有の活気がありました🌴
チェックインで事情を説明し、部屋にエキストラベッドを入れてほしいと交渉。
受付のナイスガイが「ちょっと待ってて(ウインク)」と言うのでおとなしく待っていると、料金は同じで部屋をアップグレードしてくれました。
「秘密だよ(ウインク)」とナイスガイ。
ありがとう、ナイスガイ✨
↑空港近くの「リラックス・ホテル」の朝
快適な部屋でぐっすり休み、旅の6日目を迎えました。
朝食をいただいて、主要都市カサブランカへ出発です!
カサブランカからは、各方面に長距離バスが出ています。
まずはバスターミナルへ行き、目的地に向かうバスのチケットを購入します。
モロッコを旅する時は、列車は遅延や行き先変更などのトラブルが多いので、渋滞のリスクを考えてもバスで移動する方が確実です。
中継地に到着したら、最初に次のバスチケットを確保するのが鉄則です。
観光してから買えばいいやと、呑気にしていてチケットが売り切れることが結構起こります。
私も急遽の旅の相棒となった彼女も、無事にお昼のバスを予約できました。
出発時間までカサブランカの街を散策します。
中央市場を見て周り、猫にメロメロ。
無防備!カワイイ!!
カワイイ!!!
これから調理されるタジン鍋がズラリ。
フレンドリーな店員さん達が「食べていきなよ!」と声をかけてくれますが、開店時間まで待てずに散歩を続けます。
↑カサブランカの迷宮・オールドメディナ(旧市街)
旧市街はGPSが意味ないと言われているほど、小道が入り組んだ迷路です。
案の定、迷子になってしまい、親切な地元の大学生トリオに出口まで案内してもらいました😂
彼らは英語を勉強していたので少し話せましたが、ジモティーは英語が話せない人が多いです。
(引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/ティフィナグ文字)
とても人懐こくて日本のことに興味津々なトリオ。
日本の印象が良いって嬉しいですね。
別れ際にしきりに「ワッツアップ!ワッツアップ!」と言われて、めっちゃ挨拶するじゃんと思って微笑んでいたら、メッセンジャーアプリWhatsAppのことでした。
あちらではメジャーなようです。
連絡先交換しようぜ!という熱量は感じましたが、ダウンロードしてなくて丁重にお断り。
そのことを後々とても後悔することに…。
お昼ご飯をいただきます!
店員さんがスープをサービスしてくれました☺️
お豆のスープ(ハリラ)はモロッコの定番料理だそうです。
腹ごしらえをしたらバスターミナルに行き、かわいい女子とはお別れです。
私は青い街シャウエンへ、彼女は首都マラケシュへ。
ちなみに、今も旅情報を交換できる友達としてたまに連絡を取り合っています。
良い出会いでした!
カサブランカからシャウエンはバスで6時間程度です。
19時頃に到着予定でしたが、3時間ほど超過して到着🚌
山奥にあるのですが、バスで近づいていくと、暗闇の中、町全体が青く光り浮かび上がっていて幻想的です。
↑お宿に到着
建物の中も青い。
素敵な内装で、ここを選んで正解でした!
↑山の中なので夜は寒いです。厚めの毛布がありがたい。
ご飯屋さんが閉まる前に急いで食べに行きます。
タクシーのおいちゃんが教えてくれた、おすすめのご飯屋さん。
菅野美穂さんも来店されたそうです。
店内に案内され、他のお客さんと大きなテーブルを囲みます。
向かって右のおじいちゃんがフランス語でいっぱい話しかけてくれて、左の息子さんがカタコトの英語に通訳してくれました。
↑豆スープ、モロッコ滞在中に何度味わったことか。
おじいちゃんが「食べてみろ」と自分たちが頼んだ料理をグイグイ差し出してくれます。
圧が強いけど、ありがとう!
お腹が満たされた後は、夜のシャウエンを散策です。
↑小道フェチにはたまらない。
建物お壁は薄い青色もあり、全部が濃い青色ではないようです。
翌日にシャウエンで一番青いエリアを探そうとひらめき、早朝の散歩に備えて宿に戻りました💡
旅の7日目。
朝7時頃から探検開始です。
街を歩き尽くして、完全に攻略しました👍
8時頃になると、人が増え始めてきました。
観光客は中国人が多かったです。
↑名物のアボカド・パフェ。想像の3倍美味しかったです。
ミステリアスな雰囲気の一方、街の人達がめちゃくちゃ優しくて素敵な場所でした!
↑バスからの眺め。フェズに向かいます。
↑途中の休憩所。バスの中にいるのに、店員さんの呼び込みが激しい。
↑肉料理が最高に美味しいです。
次に訪れる街は、イスラム王朝の古都フェズ。
常に外敵に晒されてきた地中海沿岸地域では、城壁の内部を複雑な構造にした都市が発達し、中でも旧市街フェズ・エル・バリは歴史が生んだ世界一の迷宮都市です。
↑細い道にお店がひしめきあっています。
「どんな迷路も、この街には敵わない」と言われるだけあります😆
個人的に、フェズを超える迷路はカサブランカにあると思います。
↑とてもカラフル!
フェズ旧市街を歩いて、気をつけようと思ったことがあります。
それは「案内するよ」と声をかけられた時の対応です。
モロッコはチップ文化なので、ちょっとした道案内でもチップを渡します。
男の子に声をかけられて、自分で攻略したい派の私は道案内を断りました。
が!後ろをついて来る…
オレンジジュース(めちゃくちゃ美味しいので、モロッコに行かれたらぜひ飲んでみてください!)のスタンドで水分補給していても、お土産を吟味していても、ついて来てる。
加えて、「◯◯はこっち」と勝手に話しかけてくる。
お金払わないよ、と言いましたが、これ、最後に案内料要求されるパターンですよね。
男の子はこの辺に住んでそうな普通の見た目。
周囲に観光客が多く、内容も「道案内」で、彼も力に訴えるより他のカモを探した方が面倒がないはず。
多少口論になったとしても、マンツーマンなら負ける気はしないけれど…。
最終的にやっぱり「お金くれ」となり、「払わないって言ったじゃん」と伝えた、ココ!
このタイミングでさっさとその場を離れるべきだった!と学習しました。
直後、「この子、学生だから」「払ってあげて」とおいちゃん達が飛び入り参加してきて、離れるタイミングを逃してしまいました😇
「気持ちでいいよね?あなたへの感謝はこの値段だよ」と日本円にして10円分(旧市街の出口はこっち代)を渡して去りましたが、仲間が増える前に立ち去るのが吉です。
気を取り直して、この旅の本命、サハラ砂漠を目指します。
ターミナルでバスを待っていると、日本人の男の子に声をかけられました。
デジャヴ。。
落ち込んだ様子に、何があったのか聞くと、
世界一周旅行中で(君もか)、フェズに来る前の街でスプラッタな光景を目撃してしまい、帰国したくなっているとのこと。
それは衝撃的だけど、これから出会えるかもしれない素敵な景色や経験を諦めちゃうのは勿体ないのでは🙄
トラウマを抱えた年下成人男性と、励ます女 in モロッコ。
そのままにしておくのもなぁと思い、
これからサハラ砂漠行くけど、一緒に来る?
と話したら、行きます、とのこと。
二人旅になりました。
20時半のバスに乗って、翌朝7時に砂漠の村メルズーガに向かいます。
バスから眺める星空すら絶景で、流れ星を数えながら、興奮してなかなか寝られませんでした。
↑メルズーガの街の様子。
バス停とかないので、バスの運転手さんに「メルズーガに着いたら教えてください」とお願いしておくと安心です。
↑お宿。夜はサハラ砂漠でキャンプなのでこちらには泊まりませんが、大きな荷物を置かせてもらいます。
↑にゃーん
↑すぐ近くに砂漠が見えます。
夜行バスでほぼ寝ておらず、夕方から1泊2日砂漠キャンプに行くので仮眠を取らないと後がつらいと理性ではわかっているのですが…。
↑砂漠に突撃したい、抑えきれない衝動!
一緒にくっついてきた彼は、バスの中で私よりも星空に大興奮していたので力尽きて宿で爆睡中です。
↑一人で大はしゃぎ。
↑水分も持たずに丸腰で来たので、安全圏を確認しながら進んでいきます。
↑太陽がじりじりと暑い。。けっこう宿から離れました🚶♀️
お腹が空いてきたので、いったん戻ります。
↑お昼ご飯。
4時間ほど昼寝をして、いざ、サハラ砂漠ツアーへ❗️
強烈な直射日光を浴びながら行くので、充分な水分は必須で、長袖とストールの装備がおすすめです。
湿度が高くないので、暑さの点では長袖でも問題ないですし、むしろ熱で焼かれる方がダメージがあります。
↑首に赤い紐がかかっているラクダ【マリちゃん(マリ共和国で生まれたから)】に乗せてもらいます。
見るからに陽気なベルベル人。
ツアー案内人が1人、参加者が2人です。
このテンションとマンツーマンの可能性があったのか。
↑ラクダが立つ時、めっちゃ揺れるので振り落とされないように注意。
↑キャラバンみたいな写真が撮りたいのですが、総勢3名なので雰囲気だけ…
↑マリちゃんに乗って1時間半ほど、テントに到着です。
↑意外にこじんまりとしています。
↑別の村から来ていたツアーと合流して、キャラバンっぽい眺めに✨
↑いろんな体験がしたくて、夕ご飯のお手伝いをしています。
↑真面目にご飯を作っていたと思ったら、すぐふざける。
↑日本人の子にも笑顔が戻り、よかったよかった。
ご飯の後は、アフリカの音楽を演奏しながらみんなでダンス。
↑他のツアー客はカナダ人とドイツ人。さすがのノリです。
私は30分くらいで飽きてしまい、星空を見るためにテントの外に脱走しました。
砂丘にブランケットを敷いて寝っ転がり、満天の星を堪能します。
冒頭の写真は、その絶景です✨
↑勝手に脱走したツアー客を気にかける、案内人。
ミントティーを淹れて、おやつもくれました。
夜中の3時頃、完全に体内時計がくるっていますが全然眠くならず、ベルベル人と夜通し話してました。
その横でラクダから咀嚼音がずっと聞こえてくる、そんな一夜。
↑砂漠の夜明け。
↑結局テントに戻ることなく夜が明け、村に帰る時間になりました。
↑ラクダに揺られながら、日の出を眺めます。
余談ですが、もしベルベル人の案内人と結婚したら、結納品にマリちゃんをくれるそうです🐫
お気持ちだけいただいて、次はマラケシュに出発です!
↑バスの休憩時間に一番、心が踊った瞬間。でも、一時のテンションで買っても後悔しそうなので、購入はしませんでした。
10時間ほどかけて、マラケシュに到着しました。
そろそろ一人旅を再開したい…!
旅のお供に「日本人宿なら情報収集もできるし安心じゃない?」と告げて送り届け、自分は別のリヤドに泊まることに。
後はたくましく生きてほしい。
↑私が泊まる、旧市街のリヤド。
↑荷物を置いたら、マラケシュの街に繰り出します。
久々の一人の時間!開放感があります✨
屋台で搾りたてのオレンジジュースや、やみつきになるアボカド・ジュース(バナナがミックスされていて飲みやすくて美味しい)を買ったり、マナーを守って値切り交渉をしながらショッピングを楽しんだり。
世界三大うざい国と言われますが、街中の警察がしっかり仕事をしているため、見る限り押売りがなく比較的治安が良かったです。売る側も心得てる感じ。
パリの方がよっぽど、押売りの絡みがしつこく治安が悪いくらいです。
↑リヤドの朝食。幾何学模様のお皿が可愛くて、お土産に買いました。
旅の11日目。
メルズーガからのバスの隣に座っていた、気さくなお母さんに招待していただきマラケシュでの暮らしを見せていただくことに。
↑サービス(?)でストールをかけられる。
モロッコの伝統料理・クスクスのお料理教室が始まりました。
↑仕上げはお母さん。
↑おもてなしの量がやばい。
胃袋がはち切れんばかり。「いっぱい食べなさい」というおもてなしに応えたくて頑張ります。
それでも食べきれない。。
↑おやつの時間。甘いものは別腹。
↑お茶といえば、ミントティー。
↑お母さんの家は新市街。旧市街まで車で送ってくれました。
この後は夕方のうちにマラケシュからカサブランカに行き、カサブランカで1泊、お昼過ぎに空港へ向かい、モロッコと別れを告げる予定です。
↑カサブランカの旧市街再び。
カサブランカに到着。
旧市街のホテルに泊まり、少しだけ夜の散歩をするつもりでしたが完全に迷子になりました😌
英語で道を聞いても通じず、どんどん暗くなり、さすがに焦ります。
あちらの女性は黒い服装に頭も布で覆っており、暗いと顔もよく見えません。
さらに、フランス語だかアラビア語だかベルベル語だか分かりませんが、とにかく暗さも相まって意思疎通の難度が爆上がり。困った。
あの時、ジモティーの子と連絡先を交換しておけば…!
絶妙に道がカーブしていて、もはや方向感覚もなく、城壁で囲まれてるので端っこまで辿り着ければ何とかなるはずですが、同じ場所に出てしまい…。
外敵から守るには完璧な迷路!身をもって体感しました。
ホテルの名前を言って「こっちこっち」と手招きされるものの、嘘っぽい。。
警戒しながら着いていけば、案の定よく分からない建物に連れて行かれるし、もー!!😂
真っ暗な道を彷徨いようやく旧市街の出口を見つけましたが、予想していた出口のほぼ反対でホテルまでの道のりが遠い…。
さすがに、ちょっと反省しました。
↑それでも、この街だけ攻略できていないのが悔しくて翌朝にリベンジです!
こりずに迷子になりました。なぜだ!
午前中でよかったのは、カサブランカ初日に助けてくれた少年とたまたま会えたこと。
「ハロー、久しぶり。ここどこ?」と声をかけたら、「戻ってきたんだ。また迷ってんの?」と言われてしまいました。
出口まで案内してくれて、チップは要求されなかったし、途中でホブス(モロッコの代表的なパン)を半分こしてくれました。
君の優しさは忘れない🙏
↑空港へ出立する前、カサブランカで行った最後の観光地「ハッサン2世モスク」
お昼になって、遅延が平常運転と言われるモロッコの列車に乗り込み、空港へ。
2時間半の道のりです。
…案の定、止まるし、別の列車に乗り換えることになるし、無事フライトに間に合うのか最後までハラハラさせてくれるモロッコ。
同じボックス席に座っていたおいちゃんは、空港に親戚の見送りに行くそうで「大丈夫、大丈夫、間に合うよ」と励ましてくれますが、果たして。。
間に合いました!よかったぁ!
おいちゃんが餞別に1Lの水をくれたんですが、持ち込めないんよ!と心の中でツッコミを入れました。
フレンドリーで愉快な人が多い、魅惑の国モロッコを旅して一回り成長しました。
もらった水を飲めるだけ飲みながら、面白エピソードばかりだった旅路の終わり、感傷に浸ります。
初めてアフリカ大陸に上陸し、もっといろいろな国を訪れたいと思う旅になりました〜!🌟
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