「学校で習った、一見「英語らしい英語」をやめ、あなたの英語をこれまでとはまったく違うものに変えていきましょう。」
(引用:中山裕木子著『会話もメールも英語は3語で伝わります』)
英語は、仕事で報告書や資料の作成や、海外の仕事相手とのビジネスメールのやりとり、アメリカの本社から日本に出張してきた同僚のおもてなし(笑)等で使う機会が多いです。
そのため、この英語で合ってますか?と後輩から相談されることがたまにあります。
役に立ちそうなものがあれば貸してあげようと本棚を探していて、見つけたのは積読状態の『会話もメールも英語は3語で伝わります』。
読んでみたところ、「たしかに、英会話や書類作成でやってる」と一致しているポイントがあり面白かったので、今回は経験と本の内容で共感した部分を整理しようと思います。
なお、これらのポイントはアウトプットする(話す、書く)場合には超初級編としてとても良いと思いますが、「ネイティブが話す内容を理解する」といったシーンには、また別でスキルアップする必要があります。
※注
・3語とは、単語3つではなく、意味を持つかたまり3つ(主語、動詞、目的語)のことです。
・「---」で区切っている部分は、本の例文を引用しています。
▶︎ 難しい構文とイディオムは使わない!
学校の試験でたくさん覚えた構文とイディオムですが、特に海外旅行で「母国語は英語じゃないよ」という国に行くとほぼ使いません。
かっこいいイディオムも相手が知らなければ伝わらないので、同じ認識になるように簡単で明確な動詞に言い換える方が安心です。
ブルガリアに行った時の話です。
英語を話せる人がほとんどおらず、列車でトラブルが起きて相談しようにも、駅員さんすらブルガリア語しか話せないということがありました。
それはそれでコミュニケーションの取りようはありますが、英語が話せる人と出逢えるとやっぱり感動します🙌
ここぞとばかりに、ブルガリアのことや、おいしいご飯屋さん、見どころを質問攻めにします笑
そういう場面で気づくのは、彼(彼女)等の英語は短い文章で端的に話す傾向があり「わかりやすいな〜☺️」ということです。
---
例文:不審なメールは破棄します。
(イディオムを使った表現)
I will get rid of suspicious emails.
(イディオムを使わない表現)
I will delete suspicious emails.
---
▶︎ 主語と動詞を決める!
私は出川イングリッシュがかなり好きです😁
ですが、ブロークン英語が通じるのは出川さんだから!と自分を戒めて、アウトプットするときは語順を守り、主語と動詞はちゃんと考えます。
特に、動詞が肝心です。
具体的な動作を表す1語を選ぶことで、端的に表現できるようになります。
一方、be動詞は、日本語の癖でつい頭に浮かびがちですが、使いすぎると「何が言いたいんだっけ?」となりやすいです。
be動詞を使わずに表現するトレーニングがおすすめです。
---
例文:彼は、プロジェクトのリーダーである。
(be動詞を使った表現)
He is a leader of the project.
(具体的な動作を表す動詞1語を使った表現)
He leads the project.
---
▶︎ 受動態ではなく能動態を使う!
動詞選びのコツは能動態を意識することです。
報告書など、仕事で英作文をする際、「〜と思われます」「〜と考えられます」という日本語の受動態の表現をそのまま訳すことに慣れているかもしれません。
ですが、能動態にすると短くて力強い文章にできるので、思いきって発想を転換してみてはいかがでしょうか。
---
例文:この製品は、多くの用途で使うことができる。
(受動態を使った表現)
This product can be used for many applications.
(能動態を使った表現)
This product has many applications.
例文:新しい政策は、売り上げ増加に効果があると思われる。
(受動態を使った表現)
Our new policy is thought to be effective for increasing sales.
(能動態を使った表現)
Our new policy will increase sales.
---
▶︎ notを使わずに表現する!
日本語から考えると、英語で使っても違和感を感じにくい表現に「否定文」があります。
英語は否定の内容を肯定的に表現する言葉が豊かなので、動詞にnotを使わない、という考え方も取り入れてみましょう。
単語数を減らすことができ、明快に伝えられるようになります。
実際に英会話では、目的語を「no 〜」にして話す人が多いように感じます。
---
例文:私は今朝、朝ご飯を食べなかった。時間がなかったから。
(notを使った表現)
I didn't have breakfast this morning. I didn't have time.
(notを使わない表現)
I skipped breakfast this morning. I had no time.
・・・・・・・・・・・・・・・・・
反対語の動詞を使った肯定文にできる単語も、参考にしてみてください。
〈dislike:嫌い〉
〈disable:不可能にする〉
〈unveil:発表する〉
〈unlock:ロック解除する〉
〈uncover:解き明かす〉
〈disconnect:切断する〉
〈misunderstand:誤解する〉
〈misinterpret:誤って解釈する〉
---
▶︎ 最後に
英語でアウトプットする時に意識すると、整理され分かりやすい文章を組み立てられるポイントをまとめました。
慣れてきて落ち着いて主語と動詞が選択できるようになったら、あとは装飾語を増やしていくだけです。
3語で充分伝わりますが、それだけで会話を続けると、どうしても子供っぽい印象を与えます。
シンプルな構造の文章に、徐々に説明文を付加して、長いけれど分かりやすい英語をマスターしましょう🌟
コメント
コメントを投稿